鉄欠乏(鉄欠乏性貧血)による疾患
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鉄欠乏による鉄欠乏性貧血
鉄欠乏性貧血は、貧血のなかで最も多いものです。ヘモグロビンの成分はたんぱく質と鉄ですが、体内の鉄分が欠乏してくると、ヘモグロビンがつくれなくなり、貧血が起こります。健康な人の場合、鉄は体内に3000~4000mgあります。このうち血液中を流れる赤血球のヘモグロビンの量はその約65%です。鉄は体内で作れませんから食べ物で供給しなくてはなりません。ですから出血が続いたり、鉄の供給が不足した状態が続くと鉄分が欠乏をし貧血が起こってきます。とくに女性の場合は月経時に大量の鉄を失いますし、妊娠中には胎児の発育に大量の鉄が必要であるため、鉄分が欠乏し貧血になりやすい状態になります。また、子宮筋腫、過多月経、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などからの出血も、微量で本人が自覚しなくても、長期にわたると貧血につながります。
鉄欠乏性貧血の症状
鉄分が欠乏すると疲れやすくなったり、全身に酸素を運ぶ役目を果たしているヘモグロビンの量が少なくなるので、酸素不足の症状が出てきます。階段を上るときの息切れや動悸を感じやすくなり、全身の倦怠感、耳鳴り、めまいなども現れます。足がむくんだり、爪がボロボロになったり、さじ状に逆にそりかえる(プラマー・ビンソン症候群)などの症状もみられます。
鉄欠乏性貧血の治療
疾患が原因による鉄欠乏症は、原因疾患の治療を行ないます。鉄欠乏の症状は、鉄剤を服用すると改善が見られます。十分な鉄分を補充するためには、鉄剤の服用を2~3ヶ月続ける必要があります。また、食生活で、鉄欠乏症を改善するために鉄分を多く含む食品(レバー、牛もも肉、卵黄、ほうれん草など)の摂取も心がけます。
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鉄欠乏症(鉄欠乏性貧血)を改善
鉄欠乏性貧血は、体内の鉄分が欠乏する事で起きる状態です。鉄分が欠乏する貧血状態が長く続くことで様々な症状や疾患が現れます。鉄欠乏症を改善する為には、体内で欠乏している鉄分を増やすことです。基本的には食事による鉄分補給が好ましいいですが、食事での鉄分補給が十分でない場合には、鉄剤などの薬を服用する事も効果的です。血液中のヘ鉄分が適正に戻っても、鉄分は生理による失血や体内消費で徐々に蓄積量は減少しますので、普段の食生活で鉄分補給する習慣をしっかりつけたいものです。
鉄分が多い食品を摂取 鉄欠乏性貧血を改善
鉄分が多い食品には、レバー、かき(牡蛎)、あさり、かつお、いわし、肉の赤身、がんもどき、納豆、ひじき、小松菜、そばなどがあります。鉄分が多く含まれている食品を多く摂取をし鉄欠乏症を改善しましょう。
吸収が良いのはどっち?「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」
上記で説明をした通り、鉄分が多く含まれる食品には、動物性食品から植物性食品まで様々あります。同じ鉄分ですが、栄養学的には若干異なります。肉や魚に含まれる鉄分を「ヘム鉄」といい、野菜や大豆などに含まれる「非ヘム鉄」と呼んでいます。この「ヘム」という言葉ですが、タンパク質を意味しています。動物性食品に含まれる鉄分は、「ヘム鉄」と呼ばれタンパク質と結合し吸収効率が良いと言われています。ヘム鉄の吸収率が25~30%であるのに対し、非ヘム鉄は5%と低く。また非ヘム鉄はヘム鉄と違い、食物繊維、お茶のタンニン、ほうれん草のシュウ酸、多量のカルシウムなどにより吸収率が低下します。非ヘム鉄の吸収率をアップさせるには、以下のような成分と組み合わせて摂ると効果的です。
鉄分を効率よく吸収し鉄欠乏性貧血を改善
ここでは、鉄欠乏性貧血で苦しんでいる方々が、少しで貧血の症状が改善できるよう、食事による鉄分補給おすすめを整理してみました。
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鉄分補給は動物性食品から摂取
上記でも説明しました通り、食品中に含まれる鉄分には、ヘム鉄、非ヘム鉄があり吸収効率が良い動物性食品の鉄分が多い食品を摂取いたしましょう。しかし、鉄分が多い動物性食品は、かつおの血合い、レバーなど女性が嫌がる生臭い食品が多いです。なので、レバーなどはペースト状にして生クリームや牛乳と一緒に煮込みトマトソースやカレーなどに入れたり、かつお等の魚類は生姜と一緒に煮たりして食べやすく調理しましょう・レバーは鉄分の多い食品ですが、痛風の原因であるプリン体が多く含まれています。痛風治療中の方やプリン体が気になる方はレバーは控えるようにしてください。
鉄分の吸収を助ける食材と一緒に摂取
鉄欠乏症を改善するために鉄分が多く含まれる食品と一緒に吸収を促進する食品を是非たべたいものですね。牛乳には、大量に摂ると鉄の吸収を邪魔するカルシウムが多く含まれています。しかし同時に鉄の吸収を促す成分(カゼインホスホペプチド)も含まれているため、食事として一般的な範囲で牛乳・乳製品を摂っても心配ありません。
また、ビタミンCやお酢なども吸収効率を助ける働きがあります。
鉄欠乏症の改善メニューの一例
鉄分の作用をよく理解した中で、管理栄養士が考える貧血対策メニューを紹介。毎日の食事のサイクルの中で鉄分をシッカリ取り入れたいですね。
・ カツオの生姜煮
・ いわしの生姜煮
・ いわしのお酢のサッパリ煮
・ 鳥レバーペースト入りのミートソース
・ 鳥レバーペースト入りのカレーライス
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鉄に関する情報
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