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カルシウム欠乏症|カルシウム不足摂取による症状と健康影響|ミネラル大辞典

カルシウム欠乏症|カルシウム不足摂取による症状と健康影響

体内のカルシウムの99%は、骨や歯に存在しますが、残りの1%は血液や筋肉の中に含まれており、この1%のカルシウムが、前述のように血液の凝固因子、筋肉の収縮、神経・筋肉の興奮性を正常にするなどの重要な役割を果たしています。人の体は血液中のカルシウムが一定レベルにある必要があります。 もし、食事から摂るカルシウムが不足しても、不足分を骨からカルシウムが補給され、血液中のカルシウムを一定に保つ仕組みにより、すぐに体調が崩れることはありません。 しかし、カルシウムの摂取不足が続くと「骨粗鬆症」になったり、血中カルシウムのバランスの崩れによる高血圧、動脈硬化などを招くこともあります。まとめると、カルシウム欠乏症として報告されているものは以下の通りです。

カルシウム欠乏症で報告された症状

  骨密度の低下
骨粗しょう症
くる病
内出血
発育不全
高血圧・動脈硬化
低カルシウム血症(脳に徐々に影響を及ぼし、錯乱、記憶喪失、意識混濁、うつ、幻覚といった神経や心因性の症状を引き起こします。 )
  
 

カルシウム欠乏症による疾患


カルシウム欠乏症 くる病

くる病とは、成長期(骨の発育期)の小児でカルシウムが骨に沈着せず、軟らかい骨様組織が増加している状態をいいます。多くの場合、骨の成長障害および骨格や軟骨部の変形を伴います。原因はビタミンD欠乏、ビタミンDの合成障害、ビタミンD受容体の異常、リンの不足、腎尿細管障害などさまざまです。

くる病の症状

O脚、肋骨のこぶ(肋骨念珠(ろっこつねんじゅ))、肋骨の前方突出(鳩胸(はとむね))、低身長などを示します。骨X線検査では、主に成長が盛んな膝(ひざ)、手関節のX線像が診断に役立ちます。

くる病の種類と特徴

 

ビタミンD欠乏性くる病

ビタミンDは皮膚が紫外線の照射を受けて、コレステロールから生合成されます。しかし、乳児ではそれだけでは不十分なため、食物からの摂取が必要で、とくに極小未熟児ではビタミンD欠乏になりやすいことが知られています。また、アトピー性皮膚炎があるために著しい制限食を続けた場合にも、くる病になることがあります。ビタミンDは、肝臓や腎臓で代謝されて活性体となるため、肝障害や抗けいれん薬摂取時、あるいは腎臓の病気では食事性の欠乏がなくてもくる病を発症することがあります。治療には、腎結石に注意しながら活性型ビタミンDを用います。

ビタミンD依存性くる病

ビタミンD依存性くる病には、I型とII型の2つの病型が知られています。I型の原因はビタミンDを活性化する酵素の異常であり、活性型ビタミンDが産生されないために起こります。一方、II型の原因はビタミンD受容体の異常です。いずれも発症年齢、臨床症状とも類似しており、2歳未満で低カルシウム血症と骨のくる病性変化を起こします。見分け方としては、II型において禿頭(とくとう)を高頻度に認めることなどがあります。治療は、活性型ビタミンD製剤の投与ですが、II型の場合、治療困難な場合が少なくありません。

低リン血症性ビタミンD抵抗性くる病

腎臓でのリンの再吸収および腸管でのリンの吸収障害の結果、著しい低リン血症と過リン酸尿、くる病を起こす病気です。一般に伴性(はんせい)優性遺伝形式をとりますが、散発例も少なくなく、未熟児くる病、腎性くる病を除けば、日本で最も発生頻度の高いくる病です。低リン血症などは生後早期には認めないことがあり、多くは生後1年ころに四肢の変形、歩行異常、歩行遅延、低身長などにより発見されます。
   


カルシウム欠乏症 低カルシウム血症

血液中のカルシウム濃度が8.5mg/dl以下という著しく低下した状態を低カルシウム血症といいます。体内のカルシウムは骨に蓄えられており、必要に応じて血液中に供給されますが、尿に出てしまうカルシウムの量が多すぎるたり、カルシウムが骨から血液中へ移動しなくなってしまうと、血中濃度は低下してしまいます。
原因となる病気は、ネフローゼ症候群、慢性腎不全、副甲状腺機能低下症、ビタミンD欠乏症、低マグネシウム血症、一部の悪性腫瘍などがあります。

低カルシウム血症の症状

カルシウムは骨や歯の形成に欠かせないことは有名ですが、そのほかにも筋肉の収縮、心臓の洞調律の維持、血液行にも重要な役割を果たしています。カルシウムの不足状態が続くと中枢神経に影響がおよび、手足のしびれや錯乱、意識混濁、けいれん、低血圧症、不整脈などが起こります。また、手指が自由に動かせなくなるテタニー発作を起こす場合もあります。

低カルシウム血症の治療

急性の低カルシウム血症の場合は、カルシウムの注射療法を行ない、慢性の場合は、カルシウム剤やビタミンD剤など飲み薬で治療します。原因疾患がある場合は、その治療を行ないます。


カルシウム欠乏症 骨粗鬆症

骨に軽石状の孔(あな)ができてもろくなり、腰痛や背中の痛みを覚えるとともに、ちょっとしたことで骨折しやすくなります。老化現象の一環であり、高齢者なら誰にでも見られるものですが、一般に骨粗鬆症という名で病気として扱うのは、それほどの年齢でもないのにこの現象が起こったものに限られます。骨粗鬆症の骨を調べてみると、正常な骨に比べて以上に密度が小さく、まるで軽石のようにたくさんの孔があいています。これは主に、骨の主成分の一つであるカルシウムやそのカルシウムの働きに関与しているビタミンD、骨の代謝に密接にかかわる女性ホルモンなどの不足が原因となって起こります。

骨粗鬆症の症状

転倒すると骨折を起こしやすくなります。多いのは手首と大腿骨頚部、肩の骨折です。手首の骨折は、外来でも治療できますが、大腿骨や肩の骨折は、入院が必要なことが多く、寝たきりにつながる場合もあります。質もちをつくなどの軽い力が背骨に加わっただけで起こる脊椎の圧迫骨折も少なくありません。高齢者は、圧迫骨折が起こっても、強い痛みをともなわないことがあります。

骨粗鬆症の治療

急性なら安静にして消炎鎮痛剤や筋弛緩剤を使用します。慢性になれば理学療法をします。治療に決定的な薬剤はまだありません。補助的にカルシウム剤やビタミンD剤を服用します。
最近では、みかんなどの柑橘類に多く含まれている「β(ベータ)-クリプトキサンチン」が閉経後の女性に多くみられる骨粗鬆症の原因となる骨密度の低下を予防する効果のあることがわかっています。


カルシウム欠乏症を改善

一日のカルシウム必要摂取量はおおよそ600~900mgとされていますが、そのうち吸収されるのは約半分です。しかも私たちの身体は、年をとるごとに栄養素の吸収力が低下していきます。カルシウムはとくに日本人に不足しているため、以下のことを心がけて吸収率を高めましょう。

吸収効率の良いカルシウム摂取

マグネシウムとのバランスで吸収率アップ

カルシウムとマグネシウムはお互いの働きに深くかかわっています。この2つの比率は作用だけでなく、カルシウムの吸収率にも影響します。カルシウムとマグネシウムは血液中に2:1で存在して作用しており、この割合のときにカルシウムの吸収率がもっともよくなるので、食事中のカルシウムとマグネシウムの割合もこれが理想です。油揚げ、おから、えごまなどは理想の割合の食品ですが、いろいろな食品を組み合わせることで、これらと同じ効果が期待できます。


カルシウムは牛乳などで乳製品で摂取

牛乳はカルシウムが多いだけでなく、カルシウムとリンの割合が理想に近いうえ、カルシウムの吸収をよくする成分(カゼインホスホペプチド)、骨の形成を促す成分(乳塩基性たんぱく質)などを含んだ優れたカルシウム供給源です。牛乳が苦手な人は、スキムミルクを利用することをおすすめします。ハンバーグやカレーなどを作るときに入れれば、手軽にカルシウム補給ができます。

カルシウムとビタミンDと一緒に摂る

カルシウムの吸収を促進するのがビタミンDです。ビタミンDは、カルシウムの骨への沈着を促します。魚やきのこ類に多く含まれます。



カルシウムとリンとのバランスで排泄量ダウン

カルシウムの吸収は、リンとの比率にも影響を受けます。カルシウムとリンの血液中の割合は1:1~1:2となっており、この割合のときにカルシウムの吸収率がもっともよくなります。リンは加工食品やスナック菓子、清涼飲料水やファーストフードなどの食品添加物として多く使用されており、現在はリンの過剰摂取が問題になっています。スナック菓子を食べすぎたと感じたら、カルシウムも多めに摂取するよう心がけましょう。ご飯や肉、魚、卵など、主食や主菜になるものには、カルシウムよりもリンが多く含まれがちです。そのため副菜で、リンが少なくカルシウムの多い食品を積極的に摂るとバランスがとれます。とくにひじき、もずくなどの海藻類は、他のミネラルも多くローカロリーでおすすめです。

カルシウムが多い食品

牛乳、チーズ、厚揚げ、干しえび、しらす干し、ひじき、小松菜など

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